赤い薔薇

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「文香…文香は一生俺のもので、一生尽くしてくれるんでしょ?」 「は、はい」 「そんなこと言われて、喜ばない男はいないよ。 『はい』より、ずっとずっと嬉しい。ありがとう」 そう言うと、すっと私の手から薔薇の蕾を取った。 そして、その蕾にキスをして、ニッコリと笑った。 うわぁ…どこかの王子様みたい 薔薇にキスをする美男子なんて、漫画でしかお目にかかったことがない。リアルで見ると、破壊力がハンパない。 悪魔のオオカミの魔力に充てられ、フニャフニャと腑抜けになったように、私はソファーに寄り掛かった。 「ん?どした?」 「将さんが格好良すぎて、なんか力が抜けちゃった…ハハハ」 私は力無く笑った。 もう無理。 私こそ将さんに完敗。 格好良すぎて、甘すぎる!! ・
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