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「ふー先輩、エンゲージリング、まだ貰ってないんですかぁ!?」
「いや、あの…貰ったんだけど…
凄く貴重なものだから、とても普段はつけれないっていうか…」
「きゃー!いいなぁ!」
将さんのお母さんの形見だから、無くしたりしたら、洒落にならないし。
てか、寧々ちゃんのテンションが高すぎる!
興奮して抱き着く寧々ちゃんに腰が引けてくる。
「三田、おめでとう。
お前らも、やっとだな。
あいつにもお祝い言わないとな」
「古賀主任…」
古賀主任が私の頭にぽんと手を乗せ、笑いかけた。
社会人になってから、ずっと私達二人を見守ってくれた古賀主任。
特に私は、社会人としてのイロハもすべて教えてくれて…感謝の気持ちでいっぱいだ。
だから、古賀主任のお祝いの言葉は胸にじーんと染みる。
「ありがとうございます…」
私は寧々ちゃんから離れ、涙目で古賀主任にお辞儀した。
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