「わかった」 #2

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「フフッ…三田さん、おめでと! 三田さんの婚約者の方、古賀君の知り合いなのね」 「ああ。俺の後輩。 三田がここに入社する時に、悪い虫がつかないように用心棒に任命されてたんだよ。 あー…これで肩の荷が下りる!」 古賀主任は口の端を上げ、「悪い虫」と強調しながら安井さんと横山君を見て、肩をコキコキと動かした。 うわー… 古賀主任もぶっちゃけちゃった… 安井さんはちょっと淋しげな顔で微笑み、横山君は人前なのに珍しく不機嫌な顔を曝している。 秋吉さんは、目を見開いて、驚いた表情で私を見ていた。 「という訳で、わかったでしょ? あなた達、いい加減、気持ちを切り替えなさい」 そして、東さんは商品企画の二人を見ながら、ビシッと言い放った。 ・
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