651人が本棚に入れています
本棚に追加
「いらっしゃいませ」
一歩、店内に入ると、黒服を来た店員さんがお辞儀をして、にこやかに出迎える。
「すみません…予約していると思うのですが…三田です」
「はい。お連れの方も先程いらっしゃいました。
ご案内いたします。どうぞ」
丁寧な応対で店員さんが、店内を誘導する。
え?あれ?
広いワンフロアに、テーブル席がいくつも有るのに、その横を通り過ぎ、奥にある扉が並んでいる場所へ導かれていく。
まさか……個室!?
コンコン
そのまさかの個室であろう扉の一つに、店員さんはノックした。
そして、店員さんは二言三言、部屋の中で会話を交わし、私を部屋の中へと促した。
中に入ると、ロマンスグレーの髪をオールバックして、大きな目が印象的な義父と、私とは似ても似つかない、綺麗な顔立ちの実母が座っていた。
・
最初のコメントを投稿しよう!