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え?え?何で、お母さんまで!?
母も一緒に来ることを、私は聞かされていなかった。
だから、母の予期せぬ登場に、ただ呆然と立ち尽くす。
「早く座りなさい」
「あ……うん」
冷めた口調で、母は着席を命じる。
私は義父をチラチラ見ながら、椅子に座った。
「あ、の…」
何で、母まで一緒なのか聞きたいけれど、聞くことができない。
家族と距離を置くようになって、私と母は、いよいよまともに口を聞いていないのだ。
私と母は、確かに血は繋がっているけれど、親子らしい会話はほとんどなくて…
母が目の前にいるというだけで、私の緊張感は一気に増す。
お義父さんも、お母さんが来るなら、前以て言ってくれてたらよかったのに!
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