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「ちょッ!いや!
あたし、お見合い困る!ダメ!」
余りにもビックリして、アワアワ慌ててしまい、言葉がなぜか片言になる。
ハッ!そうだよ!
大体、それこそ、私、結婚話をしに来たんだから!
「あたし、今日、話があって!
あの!あたし、結婚を考えている人がいて…」
「別れなさい」
私の話をスパッと遮り、母は抑揚がない声で言い放った。
「え?今、なんて…?」
「会うだけ無駄よ。別れなさい」
「結衣子!そんな言い方…」
「あら。でも、事実でしょ?」
私の顔色をチラチラ見ながら、義父は母を嗜めるけれど、事もなげにあしらう母。
「ま、待って!
会ってもないのに、そんなッ!」
一方的な言いように、私も感情的になってくる。
将さんのことを知りもしないのに、何でそんなことを言うの!?
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