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ホントにこれ、お見合いなんだ…
私の向かいに座る横山君と彼の両親を見ながら、他人事のようにぼんやりとそんなことを思った。
結局、私は横山君や両親のプレッシャーに負け、同じレストランの個室の一室へと連れて来られた。要はここがお見合い場所だ。
そして、今、なすがままに義父の隣に座っている。
何してんだろ…私……
でも、どうしても横山君の言葉が引っ掛かって…
もし、私のせいで将さんに迷惑がかかるかもと思ったら…
脅しとも取れる横山君の言葉が、今にも泣き崩れそうな私を、ギリギリ踏ん張らせている。
「本日はお日がらもよく、両家のお見合いにおかれましては…」
真ん中に座っている仲介者の男性は、お見合いの始まりの挨拶をし始めた。
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