袋小路 #2

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「この縁談を断るつもり? あいつが会社をクビになるかもしれないよ?」 「やめて!!」 将さんに何かあったら… 横山君の脅し文句に、私は耳を塞ぎ、首を振る。 「それに、三田家からはこの縁談を絶対に断れない」 横山は更に追い撃ちをかける。 私の脳裏に苦しげに懇願する義父の姿が思い浮かぶ。 そういえば… お義父さん、大口の取引先からの申し出でこのお見合いをって… 一体その取引先はどこの誰なの? 「断れないって、どうして…?」 私は恐る恐る尋ねる。 「俺の爺さんには、逆らえないからさ」 横山君の…お爺さん? 横山君のお爺さんまで、私達に何か関係があるの? 一体どこまで私を包囲する網があるのか…聞けば聞くほど恐ろしくなってくる。 ・
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