独りよがりの思い上がり #2

1/18
609人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ

独りよがりの思い上がり #2

その直後 「やめっ…ハッ…横や……ハッ…」 「ふー…?」 「ハッ…ハッ…くるしっ…ハッ…ハッ…」 「ふー!おい!大丈夫か!?」 「…息が…ハッ……ハッ…ハッ…ハッ…」 上手く呼吸が出来ない。 ああ…ダメだ… 暗闇が…… また暗闇が…… 「ふー!ふー!!しっかりしろ!」 横山君がしきりに叫んでいるけど、すでに声は遠くにしか聞こえず、私の意識は息苦しさとともに、段々と薄れていく。 この場所が汚れるくらいなら いっそ私の息が止まってしまってもいい… お願いだから、ここは汚さないで… やっと見つけたから やっと安らげるから 私にはここしかないから だから、お願い… あの時のように 私の居場所を汚さないで 奪わないで だって、私はどこに戻ればいいの? 暗闇の中には戻りたくないのに… ・
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!