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不運=不幸? #2
私がぽろぽろと泣き始めると、キスの嵐が降ってきた。
私が泣くと、いつも至る所にキスをする将さん。
彼の甘いキスに酔いしれながら思うのは、私が苦しみながらも導き出した間違った答えの正解は、案外、単純で明確だったということ。
どこかで私は、自分が将さんを幸せに出来る存在なのか、不安で自信がなかったんだ。
こんなにいつも愛して貰っているのに、将さんにとって自分の存在価値がどれだけのものなのか、わかっていなかった。
それが、横山君や両親に屈した原因だ。
私の居場所は、あの二人で住むマンションでもない。
将さんの不幸は、仕事を辞めさせられることでもない。
答えは簡単。
二人の居場所は、ただ二人が一緒にいるところ。
お互いの幸せも不幸も、すべて二人は一緒。
すべてがお互いのためにある。
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