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二人は今日が初対面だ。義父が将さんの言葉を信じられないのも仕方ないのかもしれない。
だけど、将さんは有言実行。
やると言ったからには、絶対にやる人だ。
「確かに…よく知らない俺に言われても説得力がないでしょうね。
けれど、俺は文香を渡さないためなら、どんなことでもします。
それに、既に策は練って、もう動き始めていますし」
「「「えッ!?」」」
将さんの発言に、皆、驚く。
「動き始めてるって…」
「一介のサラリーマンでも、ツテというものはあるんですよ?」
義父に対して、それはそれは綺麗な微笑みを讃える悪魔のオオカミ。
うわぁ…爽やか笑顔だけど、背中に黒いオーラが見えるよ…
私と同じことを思ったのか、高峰先生の顔も引き攣っている。
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