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｢あ、あのぉ！｣
突然、それまで黙って成り行きを見ていた寧々ちゃんが、遠慮がちに手を挙げた。
｢あ、あなたが…ふー先輩の彼氏さん…なんですかぁ？｣
｢ああ…そうだけど…｣
将さんがそう応えると、フロア内にどよめきが起きた。
さっきからの私達のやり取りで、大方わかっていただろうけれど、将さんが認めたことで、私達が恋人同士だとはっきりしたからだろう。
今更だけど、恥ずかしい……
｢ホントにふー先輩の彼氏？」
｢うん」
何故か寧々ちゃんは再度確認する。
｢ふー先輩を騙してないですかぁ？｣
｢どういう意味？｣
疑うような口振りの寧々ちゃんに、将さんは怪訝な顔をする。
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