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そんな感じで、私と寧々ちゃんがこそこそとしていると
「あ、君、携帯を貸してくれて、ありがとう。
君がひょっとして、松代寧々さん?」
「はいぃ!」
「文香から、頼もしい後輩だって、聞いてるよ。
いつも文香がお世話になってます」
「こちらこそですぅ」
将さんは、寧々ちゃんに携帯を返し、ニッコリ笑いかけた。
さっき、将さんをSキャラ呼ばわりしたばかりなのに、悪魔のオオカミの魅惑の微笑みに、寧々ちゃんはすっかり目がハート。
「ああ…ふー先輩の彼氏さんじゃなかったら、惚れてたかもぉ」
「………ハハハ」
今の寧々ちゃんの呟きは、聞こえなかったことにしよう…うん。
溜め息まじりで寧々ちゃんを見ていると、将さんが怪しい笑みを私に向けた。
ん?何だ?
「そうだ。皆さんにもいずれわかることだから、言っておかないといけませんね?」
あ……やな予感………
この悪魔な顔は、必ず、何か企みがある時だ。というか、この展開は……
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