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「先ほど、僕と文香が恋人だと言いましたが……
正確には、既に僕達は婚約中ですので…あしからず」
将さんがキラキラスマイルで婚約発表すると、またもや部署内はどよめきの嵐。
しかし……
「だから、僕の婚約者に手出しする場合は、それなりの覚悟をしてくださいね?」
悪魔のオオカミが笑顔のまま、真っ黒なオーラを漂わせて吐いた台詞に、一瞬にして、その場はシーンと凍りついた。
ああ…やっぱり、この展開か!!
そして、その静寂を破ったのは、将さんとの付き合いも長く、私の上司でもある古賀主任。
「お前、それ、パワハラだぞ…ハァ-…」
古賀主任の言う通り!!
岩尾さんも呆れ顔で、手で顔を覆い、首を横に振っている。
「将さん、働く前から、脅すのはどうかと……」
「何言ってんの?俺、この為に転職したのに」
「アハハハ…ご冗談を…」
「いや、マジで。そこのお孫様みたいなのが、また出て来たら鬱陶しいでしょ?」
マジですか!!
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