腰抜かす #2

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そして、私と将さんの目がバッチリ合った瞬間、私の身体がビクッと反応して、手の中の携帯に触ってしまう。 ピッ! トゥルルル…トゥルルル…トゥルルル… 鳴り響く着信音。 「あ、マナーにするの忘れてた」 将さんは、全く悪びれることなく、自分のスーツの胸ポケットから携帯を出し、皆の注目も構わずに、通話ボタンを押して電話に出た。 「どうしたの?文香」 「え?」 携帯を耳に当てたまま、一歩ずつ近づいて来る将さん。 うわー…これ、ホントに現実? 難しいことを考えるのを放棄したのか、私の頭の中は呑気なことを呟いている。 ぼーっとしている間に、将さんは私の目の前までやって来て 「着信、文香からだよ?」 「は?」 王子様のように、片膝を立ててしゃがみ、私の目線を同じにして、私の顔を覗き込んだ。 ・
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