腰抜かす #2

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「実はさ…」 将さんの真面目な声色に、私はゆっくりと将さんへ向き直る。 「実は俺、ここの社長の甥っ子」 「は?」 社長の甥っ子…? 「「「「ええーーーッ!!」」」」 将さんが言ったことが、私の中でまだ整理出来ずいるのに、フロア中はその事実に騒然となった。 「いや…あの……甥っ子って…?」 「だから、俺の叔父貴が、SMASHの社長ってこと。桜さんの旦那さんだよ」 頭の中で、私が煎れた紅茶を美味しそうに飲む社長の姿が浮かぶ。 次に浮かぶのは、紅茶を煎れてくれる優しい桜さんの姿。 そして、目の前には、桜さんにそっくりな優しい笑顔の将さん。 「うっ…そぉ……!」 ドンガラガッシャーン! 椅子から滑り落ちた私。 「…やっぱり、お約束通りだな」 もちろん古賀主任の呟き付き。 やっと、すべてが符合して、また腰抜けました。 ・
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