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とびきりの仕返し #2
私は、泣き崩れる横山君を見ながら、ホッと肩の力が抜けた。
やっと……やっと、諦めてくれた……
横山君には気の毒だけれど、自分の将来が大きく影響していたために、安堵感のほうが大きかったのだ。
「可哀想に……圭助…」
古賀主任を押しのけ、よろよろとしながら、横山議員が溺愛する孫へと近寄ろうとする。
「ハアー…また繰り返す気ですか…!」
ガシッ!
将さんは横山議員の腕を掴んで、歩みを阻む。
「コイツがこんな奴になったのは、あなたのせいだと、何故解らない?」
「離せ…!離さないか!」
「あんたがコイツから何もかも取り上げるから…」
「何を言っとる!?取り上げたのは、お前じゃないか!!」
横山議員は顔を真っ赤にして、将さんに食ってかかった。
きっと、横山君のことだけじゃなく、自分の事も含んでいるのだろう。怒りを露わにしてくる横山議員。
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