恋するあまのじゃく #2

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****************** 「だから、いい加減にしてよ!」 『俺、お前と別れたくないんだよ! カミさんと別れるのも時間の問題だから…』 「そういうことじゃない! もう、ヒロシを信用できないって言っているの!結婚しているのをずっと隠してたんだから!」 『離婚したのと同じ状態だったって言っただろ!?』 「でも、実際は結婚しているままじゃないの! ともかく、もう終わりにして!」 『もう一度会って話し合おう!』 「そんなこと言ったって、埒が明かないでしょ!もうメールも電話もしてこないで。じゃあね!」 ピッ! 携帯を切った瞬間に、電源も落とした。 不毛な話し合いだ。何度こんなやり取りをして無駄だ。アタシの気持ちは変わらない。 「こんな、しつこい男だったとは…ハアァーー…」 アタシは頭を抱えて、大きな溜息をついた。 フリーライターのヒロシとは、雑誌の取材で知り合った。そして、頭数が足らないからとイヤイヤ参加した合コンで、たまたま再会し、それがきっかけで何となく付き合うようになったのだ。 ・
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