576人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
恋するあまのじゃく #3
無駄な贅肉がなく、小学校から高校まで水泳で鍛えていたという綺麗な逆三角形の体型。
その胸に抱かれた昨夜の記憶がぶわっと脳裏に蘇ってきた。
「ちょ!ちょっと、服!!服着てください!!」
「フッ…今更…」
昨夜のことを言い含み、口の端を上げて笑う藤沢さん。一気にアタシの顔の温度が上がる。
余裕ぶっこいて、超ムカつく!
つか、ここ、藤沢さんちじゃん!!
「何で、アタシ、藤沢さんちにいるの!?」
「将がふーみんとイチャイチャしたいから邪魔だってさ」
あの男なら本当に言い兼ねない。
アタシの天敵、エロ崎村!
忌々しい文香の彼氏(ストーカー)を思い出し、チッと舌打ちする。
「だったら、アタシの家に連れ帰って下さいよ!!」
「だって、俺、今日も仕事で着替えねーといけないし、あそこからだと俺んちのほうが近いもん」
「じゃなくって!
アタシを起こしてくれればよかったでしょ!
そしたら、自力で自分ちに帰りましたよ!!」
「……お前、あそこまで泥酔してて、よく言うな」
「うッ…」
・
最初のコメントを投稿しよう!