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Morning #3
「ハァー…さすが、将様の選んだ方だなぁ。文香様は、とてもお優しい方ですね」
「そ、そんな!」
昴さんがしみじみとそんなこと言うから、今度は私が恐縮してしまう。
「……文香、何で顔が赤くなってるの」
「ええッ!?」
目を細めて、じとりと私を見る将さん。
いやいやいや!褒められて、照れてるだけだから!
「昴、文香を口説いたりしたら、殺すからね」
「…将様が言うと洒落になりません」
「文香ちゃんも、こんな面倒臭い奴より黒木の方が断然いいよ~」
「西野さん!!」
にこにこと将さんを逆撫でするようなことを言う西野さんには困りもの。
「西野さん、将様をからかうのはおやめください。私の寿命が縮みます。
将様を怒らせると、あの御大でさえやり込められるんですから!」
オオカミを怒らせると、とっても怖いのは既に証明済み。昴さんが慄くのも頷ける。
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