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「こら!綾乃!!将さんはあなたのお義兄さんなのよ?失礼でしょ!」
意外や意外。お母さんから綾ちゃんへ叱責。
基本的にお母さんは綾ちゃんを溺愛しているから、怒ることなんて滅多にない。
そのことにちょっと驚いているところに、綾ちゃんから再び失礼な言葉が。
「うわ!ママまで、あの顔に騙されてる!!」
「綾乃!」「綾ちゃん!」
私とお母さん、同時に怒鳴る。二人ともビックリして、顔を見合わせた。
「やっだ!二人の息が合うなんて、キモッ!
でも、二人とも面食いってとこが、さすが親子ってことか~!アハハハ!」
パソコンの向こう側から、あっけらかんと笑う綾ちゃん。
デリケートなことをデリカシーなく、サラリと言ってのけた。
『親子』
私とお母さんの間柄は、そうであって、そうでなかったから。
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