Morning #3

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バラバラだった家族だけど… 私は将さんを、結ちゃんは郁美さんを、綾ちゃんはホセさんを…そして、お義父さんとお母さんは、亡くなったお父さんの想いを… それぞれがかけがえのないものを見つけて、漸く本当の家族になれたのかもしれない。 「文ちゃん、パパとママのこと頼んだわよ!」 「は?」 次から次に唐突なことを言う綾ちゃんに、頭がついていかない。 頼むって何を? 「結ちゃんも結婚したって、どうせ東京でしょ?一番近いとこいんの、文ちゃんじゃん」 「そうだけど…」 「だっから、文ちゃんがパパとママの様子くらい、たまに見に行ってよ!わかった?」 「う、うん…」 気圧されて、つい返事。 「ママもパパも!遠慮せずに、少しは文ちゃんに親らしいことしなさいよ!モーロクする前に!!」 「耄碌って…」 苦笑いするお義父さん。 ・
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