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バラバラだった家族だけど…
私は将さんを、結ちゃんは郁美さんを、綾ちゃんはホセさんを…そして、お義父さんとお母さんは、亡くなったお父さんの想いを…
それぞれがかけがえのないものを見つけて、漸く本当の家族になれたのかもしれない。
「文ちゃん、パパとママのこと頼んだわよ!」
「は?」
次から次に唐突なことを言う綾ちゃんに、頭がついていかない。
頼むって何を?
「結ちゃんも結婚したって、どうせ東京でしょ?一番近いとこいんの、文ちゃんじゃん」
「そうだけど…」
「だっから、文ちゃんがパパとママの様子くらい、たまに見に行ってよ!わかった?」
「う、うん…」
気圧されて、つい返事。
「ママもパパも!遠慮せずに、少しは文ちゃんに親らしいことしなさいよ!モーロクする前に!!」
「耄碌って…」
苦笑いするお義父さん。
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