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「文ちゃん」
西野さん達が出ていく後ろ姿を見送っていたら、穏やかな声で名を呼ばれた。
「お義父さん!それに、お母さんも!」
そこにいたのは、ラフな格好をした義父と母。
こんな急に決まった結婚式に来れるとは思っていなくて、義父と母の登場に驚いた。
そして、そこへひょっこりと顔を出したのは
「おめでとー」
「高嶺先生!」
私の主治医だった高嶺先生。千夏の従兄でもある。
「どうして、ここに?」
「実は、今日、高嶺先生のところでカウンセリングだったんだよ」
「そ。そこで、ちょうど千夏からの招待メールが届いて、皆でやってきたって訳」
「うん。グッドタイミングだったね」
ホント、素敵な偶然だ。嬉しい!凄く嬉しい!!
「文香、よかったね」
将さんの言葉に、私は満面の笑みで頷いた。
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