Morning #4

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藤沢さんは、口を尖らせている千夏の頭をよしよしと撫でた。 すると、見る見るうちに頬を赤く染める千夏。 藤沢さんの甘い態度は、千夏を黙らせるのに効果てき面。 そのことを熟知している藤沢さんは、やっぱり侮れない。 「じゃあ、智紀、よろしく」 「おう」 将さんは藤沢さんに目配せすると、私を引き連れ、ウッドテラスから浜辺へと降りた。 「いいのかなぁ…悪いなぁ…」 将さんと手を繋ぎ、浜辺を歩きながら、今までいたレストランを振り返る。 見ると、千夏が真っ赤な顔で藤沢さんを突き飛ばしていた。 千夏様の照れ隠しのあの暴力は、ちょっと考え物だなぁ… 「文香。見るのはあっちじゃなくて、こっち」 頭と掴まれ、くいっと将さんの方を無理やり向かされる。 私の顔を覗き込む、ちょっと不貞腐れ気味のオオカミ。 ・
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