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「じゃあ、その反対!文香をめちゃくちゃ甘やかすから!」
「いや、それもちょっと…」
すでに凄ーく甘々に甘やかされてると思うので、これ以上は……
「え?忘れたの?」
「はい?」
「約束でしょ?」
「約束?」
「や・く・そ・く・したよね~!今日の結婚式をする条件で」
「ああっ!!」
すっかり忘れてた!!
にこにこ笑顔の将さんの瞳の奥は、キラーンと妖しい光。
そうだった…結婚式をしたくないと駄々をこねるオオカミを宥めるために、伝家の宝刀を抜いたんだった。
「ま、まさか、今日の夜から、ですか?」
「あったりまえ!」
「うっ…」
上機嫌の将さんとは対照的に、段々とテンションが落ちてゆく私。
「せめて、明日からに…」
「だーめ!これから帰って、文香をお風呂に入れて、ご飯を食べさせて、いっぱい文香を甘やかすの!」
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