民間守護会社やってます

モンスターキラーズ

　魔物の世界同時多発出現、所謂『モンスターカタストロフィ』と呼ばれる事件から、早いもので五年が経過した。
　五年という月日は、身近だけでなく世界に様々なものを生み出させた。
　魔物出現を各種媒体を用いて知らせる義務を課す法律や、魔物の危害に対する避難設備等を設置する法律が出来たり。
　魔物の危害等から人々を守る民間企業、PGSCs(通称、ガーディアンズ)が世界中で増加し、今や「守護産業」と呼ばれる新たな産業の一種として定着しつつあったりと。
　身近から身近でないところまで、様々なものを生み出した。

　そして、もう一つ。

「皆様、お待たせいたしました! モンスターキラーズのお時間です。今週も全国で活躍中の魔法少女及びPGSCs各社、一匹狼で頑張ってるガーディアンの皆の頑張りを紹介していくぜ!」

　なんともノリの良い、まさにお祭り騒ぎが大好きな人々が作ったテレビ番組だ。

「さぁ、今週最も魔物の脅威から人々を守り、数多くの魔物に華麗に鉄拳制裁を加えたモンスターキラー。それらを各種ジャンル別、ランキング形式で紹介するこのコーナー! まず最初のジャンルは、勿論彼女たち! そう、皆のアイドル魔法少女だ」

　司会進行役の番組MCは、お硬く真面目な報道番組では絶対にあり得ないであろう口調とテンションで、しかしながら進行を妨げるアクシデントを起こす事無く番組を進めていく。
　やはり、どんな真面目そうに見えずとも、彼らもまたプロなのである。