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スコープマンが自身のスコープを手に入れたときの話を意気揚々と語る中、俺たちが入ることになった2-Aに到着。
二年生ってことは年齢的には一個下になるのか? いやそれより、いきなり二年生の授業なんて着いていける気がしない。ホントに大丈夫なのか? これから。
「じゃあ、合図を出したら入ってこい」
リル先生はそう言ってから教室に入る。リル先生自身の声量のためか、何を言っているかハッキリとは聞こえてこない。……あ、ざわつき始めた。
「いよいよだな」
聞こえた方……って言っても冬馬しかいないか。そっちを見ると、さっきのスコープマン状態とはうって代わり、新しいオモチャを買って貰った子供のように、輝かしい目をした冬馬がいた。
まぁ、多分俺もコイツと同じような表情をしてるんだろうな。夢に見た異世界に呼び出されて、夢に見た魔法なんて代物が使えるようになって、そこにさらに学園生活まで加わるんだ。
ホントに……ワクワクしてばっかりだよ。こっちに来てからとゆうもの。
「じゃあ二人とも、入ってくれ」
ちょっと大きめの声でそう言われる。この扉を開ければ、いよいよ学園生活スタートになるんだな。
「いよっし! 一丁気合い入れてぇ!」
「行きますか!」
そんなヘンテコな掛け声を入れて、俺たちは教室へと入る。
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