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「あぁ、そうだ。なぁミーナ、学園寮ってどこにあるんだ?」
「……案内してあげるわ。着いてきて」
ん? なんか不機嫌な感じになってる? いや、不機嫌とゆうよりも、なんか……驚きがあったような感じかな。
「って、ちょっと待って! ほら、冬馬も行くぞ!」
「うん、うん。ありがとうよ大護。そうだよな、俺たち、この間こっちに来たんだし、こっちのこと分からなくて当然だもんな。第一……」
「だぁー! 何時まで友情ごっこやってんだよ! 早くしろ!」
結局、涙なのか鼻水なのか分からない液体で顔を濡らした冬馬を引きずりながら、ミーナに着いていくことに。
「フィアンマ様さようならー!」
「あ! フィアンマ様! また明日!」
「おい、フィアンマ様だ」
「あぁフィアンマ様……本日もお美しいお姿をありがとうございます……」
ミーナに着いていくように、学園寮を目指しているんだけどーーなにさ? この騒ぎは。え? フィアンマ"様"?
「み、ミーナさん? この騒ぎって一体……」
「本当に知らなかったんだ。じゃあ部屋に着いたら話すわ」
「う、うっす……」
流石の騒ぎに冬馬も少し引き気味のようだ。そりゃそうだよな。明らかに先輩と見える人達までも、ミーナのことを"様"付けで呼んでるし。
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