荒れ地の街道

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その声に一行は何かを察知したのか荷車を全員で押し、岩棚の下に入る。 「ホバート!あれはなんだ?かなり大きいぞ!」 「ロックです!」 タティアスもその名は聞いたことはある。巨大な猛禽類で牛や馬も一掴みでさらっていくこともあるという。 そう話してる間その姿はさらに大きくなる。 「ここに魔法の壁をはれるか?」 「あれほどの鳥の力を抑えるには魔法陣を描かねば…」 「やってくれ!やつの目は俺がそらす!バルチア達はここを頼む!」 そう言うとタティアスとベイリーは楯を放り出して岩棚を飛び出して行った。 ロックは甲高い声をあげるとみるみるその姿を大きくした。 「あわわわゎゎ…」 マーゲットは言葉にもならず震えている。 ロバと馬はその鳴き声に驚きいなないた。 バルチア達が手綱をつかみ怯える馬達を抑える。 ホバートは腰の袋から魔晶石を取り出すと地面にすばやく置いていく。
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