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他愛もない会話が続いた。
けど、雨は止みそうにない。
「アンヌは何しに?」
「腕ならしに。露は?」
「俺もだ」
互いに苦笑した。
「「似た者同士か」」
まるでもう1人の自分を見てるような錯覚にさえ陥る。
ひとしきり笑うと、アンジャンヌが露草の肩に手を置いた。
「ねぇ、露
君は…この闘いをどう見る?
ドラコが勝つ?ティグレが勝つ?
それとも…両者じゃない?」
「興味ない」
ぼとりと言葉は落とされた。
「犠牲は嫌いだ…なんなら
両者倒れてくれた方が安泰だ」
「恐いね…露は」
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