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再び他愛もない会話が続いた…。
──さん
───露草…さん
目を開けばピリスが此方を見ていた。
どうやら、らしくないうたた寝をしたらしい。
懐かしい夢だ。
今は…アンジャンヌはティグレの二番。
俺は…カーネの二番。
気楽に会える仲では無くなった。
けど、──
「悪い。電話が入った。」
ピリスに断りを入れて出ると、タイミングの良い相手からだった。
「珍しいなアンヌ」
出れば、甘い菓子を食べたいと言ってきた。
仕方ないと思いながら…俺はアンヌに女装してこいと
口にする。
寝ぼけて…いたのかも知れない。
向こうで嫌そうな声を上げるアンヌに苦笑しながら告げた。
「媚びしてくる奴がいるからな
嫌か?」
渋々了承したアンヌ。
待ち合わせを決めて切ればピリスに突然聞かれた。
「どなたですか?」
「俺の女」
イタズラ半分、からかい半分に答えれば真に受けたピリスに、俺は内心で笑いながら…
アンヌとの待ち合い場所に急ぐのだった。
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