第1話

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「俺の事が好きなんでしょう?」 光に照らされた獣のように、オレはただ佑人の欲望に釘付けになっていた。 動くことの出来ないオレの身体をやすやすと開くと、後ろにチューブのゼリーを流し込んで指でなじませる。 指を増やされ広げられると、びくびくと身体が震える。 「まだ薫が来る前に、父さんと母さんが言い争っていた。 父さんはね薫の所に戻りたがってた。母さんとは間違いだったって。 自分は自分の血族しか本当に愛せないんだって。 母さんはわけがわからないって泣いたけど、俺にはよくわかった。」 佑人が情け容赦なく雄を突き立てる。 痛くて当然なのに、湧き上がるのは喜びだった。 佑人はどこまでも甘い。甘さに気が狂いそうだ。 その肌に触れたくて、シャツ下に手をもぐり込ませると、佑人が嬉しそうに笑う。 「父さんがいなくなって、薫がやって来た。どんなに喜んだか。」 腰を打ち付けられると、頭がおかしくなりそうになる。 10以上も年下の男の下で女のように喘ぐ。 なんて醜悪で滑稽なんだろう。 だが、見下ろす佑人の顔は喜びに満ちていた。 「中で出してほしい?」 そんなことをされたらもう離れられなくなるだろう。 いやいやと首を振ると、何かが中で弾けて狂ったように叫ぶ。 触られてもいないのに同時にオレも欲望を吐き出した。 「ごめんね。いっぱい出ちゃった。」 腰を揺らして中に欲望を広げながら、佑人がうっとりとオレの出したものを指でこすり取って微笑する。 「これで、もう俺のものだ。薫にいろいろな快感を教える為に、血族じゃない人間と寝るのは本当に辛かった。でも、こうして薫に触れたからにはもうそんなことをする必要はないよね?」 指についた俺の欲望を佑人が舐めとる。 再び堅さを取り戻したものが後ろを抉った。 「俺が好きでしょう?」 もう一度佑人が尋ねる。 オレはゆっくりと首を振った。 佑人の目が怒りに曇る。 嘘つきとなじる唇に唇を重ねると、オレは囁いた。 「愛している。」
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