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彼らのおかげで、沙耶たちを心配する必要は無くなった!!
詩「うおおおおぉぉぉぁぁぁああああ!!!」
ざざざざざざざざざざざざしゅ
両手のドライバーが無数にいる全てのゾンビの額に吸い込まれるように刺さっていった。
そして、地獄のような喧騒が終わりを迎えた。
沙「あ、はっ、く、は、は、うぐっ」
?「高木さん!?大丈夫?」
沙「みやもとぉぉ」
沙耶のすすり泣く声が俺の方まで聞こえる。
俺は直ぐにで駆け出したい気持ちだが、まずはやることをやってからにしないと……
?「おい、そっちのドアも閉めてくれ」
詩「分かってる!」
俺は多少語気を強め、力任せに扉を閉める。
?「おい、そんなことしたら……」
詩「……黙れ」
俺は静かに、ゆっくりとだが確かな歩みとともに沙耶の方に向かった。
そんな中、木刀を持っていた女性が話を始める。
?「鞠川校医は知っているな?私は毒島冴子、3年ーA組だ」
次にバットを持っている男が喋りだす。
?「……小室孝、2年ーB組」
そして、長い棒を持った女の子が話し出す。
?「去年、全国大会で優勝された毒島先輩ですよね?私、槍術部の宮本麗です」
そのあとに、コータが自己紹介を始める。
コ「あ、えと、B組の平野コータ、です……」
冴「よろしく」
毒島先輩は、この場に似つかわしくないとてもいい笑顔で笑った。
コ「……ほぇぇ」
そんな笑顔に、コータは魅入られていた。
俺は、年上の笑顔より沙耶の笑った顔の方が好きだな……
とりあえず、今すぐにでも沙耶を止めないといけない気がする。
こんな日常になってしまったんだ。
ストレスというものは計りしえないものにまで上り詰めていることだろう。
と言っても皆が同じ条件のはずだ。
だから、沙耶にだけ構っていてもいいのかと思われるだろうが……
俺はそれでも、沙耶だけでも安心させたかった。
俺のこの気持ちはきっと……
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