第1章

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俺には記憶がない。 だが、分かることがある。 俺にはチートと呼ばれる超常たる能力が備わっている事。 様々な場所を渡り歩かなければ行けない事。 記憶は徐々に手に入れなければならない事。 記憶の欠片は世界に一つずつあるという事。 何故記憶を失っているかは分からない。 何故この事だけを知っているのかは分からない。 でも、行かなければならないという事だけは分かる。 俺は、無事に記憶を取り戻すことは出来るのだろうか? ……だが、やるしかないな。 俺は、自分自身のケジメに対して 最初の一歩を踏み出した。
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