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僕は二人に奇襲してきそうな奴なんか、分からないと言った。…でも、本当はもう分かっている。
「……シヴァ…」
その名を口にする度に、胸が張り裂けそうなほど痛くなる。
君を悪神にしてしまったのは、僕かもしれないんだよね。
確証はない、でもなんとなくそんな気がするんだ。
「シ、ヴァ……」
ああ、なんて愚かなんだ、僕は。
僕はこの世界を滅ぼされていい訳じゃない。
でも、シヴァに滅ぼされてしまうなら…嫌だけど納得出来てしまう自分がいるのだ。
「シヴァ、君は……」
僕のことを恨んでいるかい?
もし、そうなら…僕は君のために命を捨てる覚悟くらいしているよ。
僕は無力だ。ただ人より物事に詳しいだけ。
昔からそうだ。陰気だのなんだのと虐められていた僕を助けてくれたのは決まってシヴァだった。
それは彼なりの正義だったらしい。
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