496人が本棚に入れています
本棚に追加
・・・・・・・
いかにもワザとらしい咳払い・・・
口付けを止め閉じられた瞳を開き、暫し考えていれば
『う゛えっほんっ!!』
『『……』』
チラ
『…っ!?』
朔は新見から離れ駆け出した。
そのワザとらしい咳の主の元へ―
新見は一瞬で自分の腕の中から抜け出た朔に小さく息を吐き、ゆっくりと歩きだす。
それでも朔を見つめるその瞳は優しくて…
朔は咳の主に飛びついた、涙を流しながら。
『鴨っ!!それに、お梅さんっ』
ずっと会いたかった二人。
ずっと謝りたかった二人。
『~~っ!ご…ごめっ…なさっ』
そんな朔をしかと抱きしめた芹沢、その傍らではお梅も涙を流す。
最初のコメントを投稿しよう!