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現れたのは薄く化粧を施し、その白い肌を引き立てる黒地の着物がよく似合う…美しい姿の朔だった
「うぁぁ……やっぱ変なんだよぉ…
お梅さぁ~ん……」
誰も何も言わないのは自分の姿がおかしいからだと思った朔はお梅に泣きついた
「大丈夫やって。ほら、泣いてもうたらせっかくのお化粧、剥げてまうで?
皆、朔さんが綺麗すぎて声にならんだけやて
ほら、新見さん。なんか言う事ないん?」
朔を慰めながら新見を見れば顔を朱に染め、ポカンと口をあけ突っ立っている
お梅に諭され、我に返る新見は朔に近づき
「…コホン……あー、その、あれだな。
馬子にも衣装ってやつだはぁぁぁっ!!」
バシンッ
ドカッ
ガスッ
「朔さん、素敵です。すごく綺麗です。そんな唐変木は辞めて僕と夫婦になりましょう」
「あっ!総司っ、抜け駆けすんなっ
朔?綺麗だよ。僕なら朔を悲しませない、大事にする
だから僕にしときなよ」
照れ隠しから思ってもないことを口走った新見を殴り飛ばす総司と平助
(ついでにお梅からの平手打ちも食らった)
本気で朔に惚れる二人はここぞとばかりに口説き落とそうとする
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