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広間で潰れる者が増えると、宴も終焉を迎え―
朔は早々に睡魔に襲われ部屋に戻り、眠りについていた。
新見は五月蠅い鼾を後にソワソワと自室に向かう。
愛しい者の待つ部屋へと―
身体を重ねた事は数回、だが、今日と言う日は違った…つまりは
『初夜』
である。
新見が落ち着かないのも無理はない。
酒も控えた、風呂にも入った……よ、よしっ
赤ら顔のまま部屋の前で心を落ち着かせる。
スゥー…ハァー……
二、三深呼吸をすれば声をかける。
「さ、朔ぅ?も、戻ったぞっ」
う、おぉぉぉぉ…っ!め…夫婦の会話(?)だ……
こ、今夜は寝かせねぇぜっ
密かに悶えるも顔には出さず障子に手を掛ける。
愛しい朔が待つ、自室をそっと開ける―
「……さ~くっ」
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