崩れた境界

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「またアイツとしてきたの?」 「…琉惺には関係ないでしょう」 「そんなに青海のって 気持ちいい?」 どこまでも私を蔑む言葉を 吐き出しながらも 琉惺の瞳から伝わって来るのは 『彼女』を失った悲しみ。 その痛みを知っている私だけに 結局この男を突き放せない自分が 無性に虚しく感じる。 ───だけど。
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