崩れた境界

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必死にそう言い聞かせても この身体は心に刃向う。 ゆるゆると伸びて行く 私の手がドアチェーンを するりと外してしまった。 ダメだってば…。 もう…私は… 和成さんのものなのに。 けれど…止まらない手が ドアの鍵を捻って行く。 そして。 ゆっくりと開いた扉の前、 今にも崩れ落ちそうな… ───琉惺がいた。
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