崩れた境界

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何故なら… 琉惺がお酒を飲む日は 彼にとって1年で一番 辛い日だと知っているから。 スーツの上着を脱ぎ捨て ネクタイを緩めた琉惺が 倒れ込むようにソファーに 崩れ落ちて行くのを ぼんやりと見つめる。 やっぱり琉惺は嘘つきだ。 今でもこんなにも彼女を 思っているくせに。 歩み出してなんか いないくせに。
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