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隣を見る。
ミツがあくびをしている。
昨晩あった出来事が一気にフラッシュバックして、パニックになりそうになる。
だ、だけど、電話には出ないと!!
「も、もしもし」
「なぎさ!!!!!!」
一瞬で目が冴えるでかい声。
亜利沙!!!
「あんた一体今どこでなにしてんの?
ロッカーに荷物一緒に入れたままどっか消えたから、すごい心配してたんだから!!」
怒濤のように耳に入ってくる興奮した亜利沙の声。
「あー、ごめん・・・」
「ごめんじゃないよ・・・全く。電話出なかった私も悪かったけど」
そうだ、
そうだよ!
そもそも亜利沙が勝手にフロアに飛び出していって、はぐれちゃったわけだし。
しかも私が何回も何回も電話したのに、出なかったのは亜利沙じゃん!!
なんであやまってんだよ、私!!
亜利沙の攻撃に思わず弱気になってあやまってしまった。
「とーにかく、どこにいんの?」
「えっと・・・」
私はちらりと隣にいるミツを見る。
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