●恋

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 隣を見る。  ミツがあくびをしている。  昨晩あった出来事が一気にフラッシュバックして、パニックになりそうになる。 だ、だけど、電話には出ないと!! 「も、もしもし」 「なぎさ!!!!!!」  一瞬で目が冴えるでかい声。  亜利沙!!! 「あんた一体今どこでなにしてんの?  ロッカーに荷物一緒に入れたままどっか消えたから、すごい心配してたんだから!!」 怒濤のように耳に入ってくる興奮した亜利沙の声。 「あー、ごめん・・・」 「ごめんじゃないよ・・・全く。電話出なかった私も悪かったけど」 そうだ、 そうだよ! そもそも亜利沙が勝手にフロアに飛び出していって、はぐれちゃったわけだし。 しかも私が何回も何回も電話したのに、出なかったのは亜利沙じゃん!! なんであやまってんだよ、私!! 亜利沙の攻撃に思わず弱気になってあやまってしまった。 「とーにかく、どこにいんの?」 「えっと・・・」 私はちらりと隣にいるミツを見る。
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