第1話

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勧誘といったらやっぱり校門。 授業が終わり、帰ろうとしてる新入生に声をかける。 何の部か分かりやすいようにすでに練習着に着替え、ラケットという小物も装備済みだ。 「ねぇねぇ、今日暇?よかったらテニス部見ていかない?」 友達を待ってるらしい女の子に声をかける。 下手なナンパみたいだけどこうやって地味に声をかけるしかない。 「いや…今日忙しいので…」 「そっかー!じゃあ暇なときでいいからいつでも見学しにきてね!」 ふられてしまった。 案外心にダメージを受けた。 でもめげない。部活には新入部員が必須なのだ。 「こんにちはーっ みんな、中学のときは何部だったの?」 今度は新入生と思われる女の子三人に声をかける。 いきなり来た上級生にためらいながらも一応返事をしてくれる。 そこでもテニス部へ来ないか誘ってみるが、明らかにひきつった顔で断られてしまった。 これは…かなりの精神力が必要だな… 一人うちひしがれて、一緒に来た鈴のほうをちらっと見る。 「え!見学来てくれるの!? じゃー早速行こーっ!」 どうやら新入生をつかまえられたようだ。 そんな鈴を観察してると目があった。 「あ!成ー!一年生捕まえたから行ってくるねー! 成も頑張ってー!」 …くそう 鈴に遅れをとるなんて。 なんか悔しい。 負けず嫌い精神に火がつき、再び勧誘を再開しようとしたときだった。
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