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「ありがとう。
助かった。
俺は映画監督の一応…卵。
まだ代表作と言える物は無いけどね…
できれば今度は、
撮影現場で再会したいモノだね。」
数時間、同じ空間にいただけなのに、
なんか、好感の持てる若者だった。
最初のイメージだけだと、
解らないものだと実感したんだ。
最初に遙人に会ったとき。
そんなに売れてるといった感じじゃなかったのに、
あっという間に大スター。
なにがそんな風に変わったのか。
それも見てみたい気がしたんだ…
門の前で待つ。
入りも歩きだったからきっと帰りも歩きだろう。
もし、誰かに送ってもらうとしても、
ここは通過しなきゃならない。
警備上、入り口はひとつだ。
広い撮影所をここまで歩くのに数分は掛かるだろう。
入ってたから知ってる。
でも、なんで歩きなんだろうか…
あれだけ売れてたらマネージャーが運転して送り迎えぐらいするだろう。
そんなことを考えてたら、
姿が見えた。
俺を見つけて駆け寄ってくる。
最初の言葉が、
「なんっすか?」
それが挨拶か?
俺が歳を取ったのか、
そんな若者の言葉遣いが、
エラく気になるんだ…
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