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朝の学校はとても静かで、自分の足音だけが響いて落ち着かない。
校舎4階の端にある理科準備室の前で
深呼吸をひとつ。
トントンッと、扉を2回ノックをすると。
「どーぞ」
中からの先生の声に、鼓動が早くなる。
「失礼します……」
暴れる胸を抑えながら、初めて入る準備室は、独特な薬品のにおいがした。
「昨日はドーモ」
細長い部屋の奥で振り返った先生は
無表情で、さっきとは違う緊張が走る。
「ごっ、ご迷惑おかけしました」
「ん。座れば?」
最上級に頭を下げていた私は、
その言葉に頷いて先生の向かいに座る。
コトリ、と机の上にふたつのコーヒーが置かれた。
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