第2話-2

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章にぃとすみれちゃんの喧嘩は とにかく激しくテンポが早い。 何か言わなきゃ!と、 息を吸ってるうちにどんどん進んでしまうから、口を挟むタイミングを見失う。 小さい頃から、オロオロと眺めるしかできなくて。 今日も置いてけぼりの私だった。 そんな時、ポケットで唸り始めた先生の携帯。 慌ててリビングを出て、 階段を駆け上がりながら通話ボタンを押したけど。 私を追いながら廊下に出てきたすみれちゃんと、章にぃの会話は丸聞こえだったみたいで。 一瞬の沈黙の後、先生の堪えるような笑い声が届いたところだった。
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