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自分の部屋で、やっと訪れた静寂。
息を整え、耳に全神経を集中する。
……ヤバい。
今頃になって、緊張してきた。
『どした?』
「いえ……何もないです」
黙りこくった私に、
先生の柔らかい声が耳をくすぐる。
先生の、声。
小さい子を宥めるような、
いつもより丸い声。
この声は………ずるい。
低くて甘くて、脳が痺れる。
『ひょっとして、お姉サンからのお遣い出来なかったら?』
「え?」
『姉妹ケンカ』
フッと先生の吐息のような笑い声が耳に当たる。
その声に、また、
暴れ出す心臓。
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