第2話-2

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フェンスで囲まれたバスケットコート。 先生が扉へ手をかけると、ギギギッと 鈍い音を立てた。 「ボールあるじゃん」 先生は持っていた袋を私に押しつけると、 誰かの忘れ物のボールを叩いて跳ねさせた。 数回跳ね具合を確かめると、 あっという間に加速して、空へと放った。 シュッーーー、 気持ち良くネットを揺らして地上へ戻ってくるボール。 「先生すごっ! 得意なんですねーっ!」 「一応、うちの顧問」 「へぇー!知らなかった!!」 「やってみ?」 「は?」
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