気苦労その1

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「よ、よし。スライム君、誰か1人....1人?様子見しに行ってくれない?」 僕はそばでウィンドウを覗き込んでるスライム君たちにお願いする。 スライム君たちは一度固まってprprからだを震わせる。 すごく....癒しです....。 少しすると誰が行くか決まったようで一人の勇敢なスライム君が扉をジャンプして体を引っ掛ける荒技を駆使して出て行く。 するとウィンドウにも変化が訪れる。 【モンスター情報】 ・スライム HP 9/9 MP 3/3 攻撃 4 守備 2 早さ 4 知力 3 幸運 6 僕はウィンドウを眺めながら考える。 そうか、多分これはモンスターに命令したから表示されたのか。 これは憶測だからなんともいえないんだけど。 僕はさっきスライム君に命令(お願い)をした。 それまでウィンドウには何も表示されてなかったってことは、命令したモンスターの詳しい情報が表示されるようになっているんだ。 まぁ確かに誰かに襲われているかどうか調べるにはいいね。 僕はそう頭の中で仮説をたてる。 もしこれが予想通りならとても使える情報である。 だって、ダンジョン付近の探索を命令した場合、Levelの低い状態なら食物連鎖で優位にたっているモンスターに襲われた場合たまったもんじゃあ無い。 他にも状態を把握していれば撤退命令を出す事もできる。 これは後々把握していったほうがいいかも。 「そういえばスライム君遅いなぁ?」 そういって残ったスライム君に視線を向けると、どうやら皆も心配していたらしくそれぞれ体を寄せ合っていた。 しばらくそんなスライム君たちに癒されながらお使い中のスライム君を待つ。 僕は暇つぶしに本とウィンドウを開く。 ウィンドウには残りDPが1500と表示されていた。 僕はモンスターの欄を開いてスライム君たちの他にいろんなモンスターを見る。 ゴトゴトゴト。 なに軽く叩く様な音がしたのでそちらに顔を向ける。 するとスライム君たちがはしゃぎだしたことからお使いから帰って来たのだと予測する。 僕は扉を開けると、予想通りスライム君が扉の前に居た。 背中に知らない女性を乗せた状態で。
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