気苦労その1

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「えーと、クスリクスリ....あった!」 今度こそ危ない方のクスリではなく、解毒薬や傷薬といった物が載っている欄を開く。 ひとつ300DPと少し値段が張るが、人命に関わるため出し惜しみしない。 僕はありったけの傷薬と解毒薬を購入してスライム君たちと女性に飲ませていく。 始めの方はなかなか飲もうとしてくれなかったので、スライム君に無理言ってゼリー体の体の中に薬を混ぜて飲ませてもらった。 女性は少しでも回復したからか、飲ませば飲ませるほど抵抗が少なくなっていったので楽になった。 問題は....。 残りDP 0 これだよなぁ....。 いくら人命救護とはいえ全部使うのはバカだったかな? まぁそんな後悔を頭の隅に追いやって女性の顔を覗き込む。 女性の顔は運び込まれた時の青い顔色から褐色肌に戻っており、吐息も荒々しいものから優しいものに変わっていた。 「う....ん....。」 「うんぐっすり寝てる。そういやステータス的にはどうなったんだろう?」 僕はそう思いステータスの侵入者情報をのぞく。 HP 1050/4892 状態 封、眠 相変わらず良く分からない状態以上がついてる以外は特に問題なさそうだ。 僕はここでようやくほっと一息つく。 そしてゆっくり女性に毛布をかけ直して既に眠ったらしいスライム君たちの中に混ざる。 唯一のベッドは女性が使っているのでここは男らしく適当に雑魚寝しよう。 僕はスライム君に混ざる許可をもらって適当に寝転ぶ。 するとスライム君たちが気遣ってそのゼリー体の身体を寄せてくれた。 うわ、なにこれ。プニプニしてて気持ちいい。しかも優しく地面との間に身体を挟んでくれてるから寝づらくない。 僕はスライム君たちに感謝して本格的に寝る体勢を取る。 しばらくするとドタバタしてたせいか、睡魔が僕の意識をゆっくり奪い去っていく。 明日からどうしよう....まぁ明日の自分に丸投げでいいかぁ....。 そんなことを思いながら僕は途切れていく意識を完全に手放した。
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